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108の煩悩まとめ


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こんにちは煩悩まみれのterajinです。

 

昨今、大晦日の除夜の鐘に対してクレームを入れる時代のようでして

「除夜の鐘がうるさい」時間を前倒しするお寺増加…“効果”は薄れないかも聞いてみた - FNN.jpプライムオンライン

↑上記ソース

寺の近くに住んでるわけではないので何とも言えんのですが、そもそも寺が先にあって、後から住んだ人が物申すのはフェアじゃない気がします。

さて、掲題の煩悩ですが、108という数がある事は知っていてもその内容となると分かりません。Google先生に教えを乞いたいと思います。

 

煩悩とは

煩悩とは、仏教の教義の一つで、身心を乱し悩ませ智慧を妨げる心の働きを言います。

 

108の煩悩内訳

  1. 苦締貪(くたいとん)→執着心
  2. 苦締瞋(くたいしん)→怒り
  3. 苦締癡(くたいち)→道理が分からず愚痴を言う
  4. 苦締慢(くたいまん)→おごり、高ぶり
  5. 苦締疑(くたいぎ)→正しい事を疑う
  6. 苦締有身見(くたいうけんしん)→身体への執着
  7. 苦締辺執見(くたいへんじっけん)→極端な思考
  8. 苦締邪見(くたいじゃけん)→因果応報を知らない
  9. 苦締見取見(くたいけんしゅけん)→間違いを正しいと思い込む
  10. 苦締戒禁取見(くたいかいごんしゅけん)→誤った考えを信じ込む
  11. 集締貪(じったいとん)→欲望
  12. 集締瞋(じったいしん)→憎しみ
  13. 集締癡(じったいち)→悪行を行う
  14. 集締慢(じったいまん)→他人に誇りたがる
  15. 集締疑(じったいぎ)→真実を疑う
  16. 集締邪見(じったいじゃけん )→果報は無いと思う
  17. 集締見取見(じったいけんしゅけん)→自分が最も優れている
  18. 滅締貪(めったいとん)→激しい欲求
  19. 滅締瞋(めったいしん)→いら立ち
  20. 滅締癡(めったいち)→無知による行い
  21. 滅締慢(めったいまん)→傲慢
  22. 滅締疑(めったいぎ)→正しいことが信じれない
  23. 滅締邪見(めったいじゃけん)→因果関係を認めない
  24. 滅締見取見(めったいけんしゅけん)→誤った見解を信じ込む
  25. 道締貪 (どうたいとん)→何かを求める心
  26. 道締瞋(どうたいしん)→怒りで心が安定しない
  27. 道締癡(どうたいち)→愚かな行為
  28. 道締慢(どうたいまん)→自慢したがる
  29. 道締疑(どうたいぎ )→真実を信じれない
  30. 道締邪見(どうたいじゃけん)→自分の行いに果報は無いとする心
  31. 道締見取見(どうたいけんしゅけん)→間違った考えに執着する
  32. 道締戒禁取見(どうたいかいごんしゅけん)→誤った決り事を信じ込む
  33. 色界苦締貪(しきかいくたいとん)→魂からの欲望
  34. 色界苦締癡(しきかいつたいち)→愚かな行為
  35. 色界苦締慢(しきかいくたいまん)→自身の凄さをアピールしたがる
  36. 色界苦締疑(しきかいくたいぎ)→正しい教えを疑う
  37. 色界苦締有身見(しきかいくたいうしんけん)→身体への執着
  38. 色界苦締辺執見(しきかいくたいへんじっけん) →極端な考え方
  39. 色界苦締邪見(しきかいくたいじゃけん)→因果応報は無いとする
  40. 色界苦締見取見(しきかいくたいけんしゅけん)→自分だけが正しい
  41. 色界苦締戒禁取見(しきかいくたいかいごんしゅけん)→間違いを正しい事と勘違いする 
  42. 色界集締貪(しきかいじったいとん)→必要以上に欲する心
  43. 色界集締癡(しきかいじったいち)→愚かな行い
  44. 色界集締慢(しきかいじったいまん )→他者に誇りたがる気持ち
  45. 色界集締疑(しきかいじったいぎ)→正しい事を信じられない
  46. 色界集締邪見(しきかいじったいじゃけん)→善悪の果報があることを認めない
  47. 色界集締見取見(しきかいじったいけんしゅけん)→自分が正しく他が間違っている
  48. 色界滅締貪(しきかいめったいとん)→湧いてくる欲
  49. 色界滅締癡(しきかいめったいち)→愚行
  50. 色界滅締慢(しきかいめったいまん)→優越感
  51. 色界滅締疑(しきかいめったいぎ)→なにも信じない
  52. 色界滅締邪見(しきかいめったいじゃけん)→因果応報を認めない
  53. 色界滅締見取見(しきかいめったいけんしゅけん)→誤った教えに執着する
  54. 色界道締貪(しきかいどうたいとん)→精神的な欲求
  55. 色界道締癡(しきかいどうたいち)→悪い考え
  56. 色界道締慢(しきかいどうたいまん)→他人に自慢したがる
  57. 色界道締疑( しきかいどうたいぎ)→真実を疑う
  58. 色界道締邪見(しきかいどうたいじゃけん)→善悪の果報は無いとする心
  59. 色界道締見取見(しきかいどうたいけんしゅけん)→自分が正しく、他が間違っている
  60. 色界道締戒禁取見(しきかいどうたいかいごんしゅけん)→間違った教えに執着する
  61. 無色界苦締貪(むしきかいくたいとん)→精神的な欲望
  62. 無色界苦締癡 (むしきかいくたいち)→怒りからの憎しみ
  63. 無色界苦締慢 (むしきかいくたいまん)→自分が優れている事を知らしめたい
  64. 無色界苦締疑(むしきかいくたいぎ)→正しい道を信じれない
  65. 無色界苦締有身見 (むしきかいくたいうしんけん)→心身を思い通りにできる
  66. 無色界苦締 辺執見(むしきかいくたいへんじっけん)→バランスを欠いた思考
  67. 無色界苦締 邪見(むしきかいくたいじゃけん)→因果応報は無いとする
  68. 無色界苦締 見取見(むしきかいくたいけんしゅけん)→誤った見解を正しいと思い込む
  69. 無色界苦締戒禁取見(むしきかいくたいかいごんしゅけん)→誤った見解に固執する
  70. 無色界集締貪(むしきかいじったいとん)→魂からの激しい欲望
  71. 無色界集締癡 (むしきかいじったいち)→愚かな行為
  72. 無色界集締慢 (むしきかいじったいまん)→慢心
  73. 無色界集締疑(むしきかいじったいぎ)→真理を疑う
  74. 無色界集締邪見(むしきかいじったいじゃけん)→自分の行いが自分に帰ってくることを信じない
  75. 無色界集締見取見(むしきかいじったいけんしゅけん)→自分はただしいが、皆が間違っている
  76. 無色界滅締貪(むしきかいめったいとん)→無意識に生まれるの欲求
  77. 無色界滅締癡 (むしきかいめったいち)→真理に対する無知
  78. 無色界滅締慢(むしきかいめったいまん)→己の凄さを誇りたがる
  79. 無色界滅締疑(むしきかいめったいぎ)→正しい教えに疑問を持つ
  80. 無色界滅締邪見(むしきかいめったいじゃけん)→罪・公徳による果報を信じない
  81. 無色界滅締見取見(むしきかいめったいけんしゅけん)→間違いを正しいと信じ込む
  82. 無色界道締貪(むしきかいどうたいとん)→欲求
  83. 無色界道締癡(むしきかいどうたいち)→悪行
  84. 無色界道締慢(むしきかいどうたいまん)→悪意
  85. 無色界道締疑(むしきかいどうたいぎ)→疑心
  86. 無色界道締邪見(むしきかいどうたいじゃけん)→所行が自分に帰ってくると知らない
  87. 無色界道締戒見取見(むしきかいどうたいけんしゅけん)→間違いに執着する
  88. 無色界道締戒禁取見 (むしきかいだうたいかいごんしゅけん)→妄信
  89. 修惑欲界貪(しゅわくよくかいとん)→生来持っている欲求
  90. 修惑欲界瞋 (しゅわくよくかいしん)→生来持っている怒り
  91. 修惑欲界癡 (しゅわくよくかいち)→生来持っている悪行
  92. 修惑欲界慢(しゅわくよくかいまん)→生来持っている慢心
  93. 修惑色界貪(しゅわくしきかいとん)→コントロールしがたい欲望
  94. 修惑色界癡 (しゅわくしきかいち)→コントロールしがたい愚行
  95. 修惑色界慢 (しゅわくしきかいまん)→コントロールしがたい慢心
  96. 修惑無色界貪(しゅわくむしきかいとん)→抑えられない欲
  97. 修惑無色界癡 (しゅわくむしきかいち)→抑えられない悪行
  98. 修惑無色界慢 (しゅわくむしきかいまん)→抑えられない慢心
  99. 十纏無慚(じってんむざん)→自分に対して恥じる心が無い 
  100. 十纏無愧(じってんむき)→他者に恥じ入る事が無い
  101. 十纏嫉(じってんしつ)→ねたみ・嫉妬
  102. 十纏慳 (じってんけん)→物惜しみ
  103. 十纏悔 (じってんけ)→後悔
  104. 十纏眠 (じってんめん)→身体が自由に動かない
  105. 十纏掉挙 (じってんじょうこ)→心が騒がしく、静まらない
  106. 十纏惘沈(じってんこんじん)→心が滅入ってふさぎ込む
  107. 十纏忿(じってんふん)→憤怒
  108. 十纏覆 (じってんふく)→ 罪を隠そうとする

 

諸説ありますが以上が108の煩悩となります。

解説すると、

1~98を根本煩悩(苦しみを生む大元)と99~108を枝末煩悩(煩悩が生まれる時に一緒に沸き起こってくる心の働きを言う)

に分かれます。

 

根本煩悩(こんぽんぼんのう)

根本煩悩の柱は10種類に大まかに分かれます。

 

  1. 貪(とん)→もっともっとと必要以上に欲しい、手に入れたいという欲
  2.  瞋(しん)→腹が立ってイライラが収まらない、許せない怒り
  3. 痴 (ち)→物事の道理が分からないがゆえの愚かな行い、愚痴や愚行
  4. 慢(まん)→自分は凄いということを他人に誇りたがる傲慢な態度
  5. 疑(ぎ)→物事を信じる事が出来ず疑ってしまう
  6. 有身見(うしんけん)→ 自分の身体は自分の思い通りになると思っている
  7. 辺執見(へんじっけん)→善か悪か、白か黒かにしか分けられない極端な思考
  8. 邪見(じゃけん)→自分の行いが自分に返ってくることを知らない、身勝手さ
  9. 見取見(けんしゅけん)→ 他人は自分よりも劣っていると思ってしまう偏見
  10.  戒禁取見(がいごんしゅけん)→ 誤った考え方を信じ込み、正しい事と勘違いしてしまう

 

根本煩悩(大まかに10種類)はさらに、二種類に分けて考えます。

  1. 見道→物事の本質を理解することで打ち勝てる心の働き見道
  2. 修道→修行(行動)することで打ち勝てる心の働きを修道(後述の貪、瞋、痴、慢のみ)

そこからさらに、輪廻の考えにより細分化されます。

  1. 欲界→私達の生活する世界
  2. 色界→魂の世界
  3. 無色界→精神世界

 

そこから、さらに苦集滅道(見道にのみ含める)に枝分かれします。

  1. 苦締(くたい)→どうにもならない事を悩んでも解決しないんだと、知ること。

  2. 集締(じったい)→ 欲深さが集まると身を滅ぼしてしまうと、気付くこと。
  3. 滅締(めったい)→ 行いや心を変えることで、ネガティブ思考が浮かばない状態を、実現すること。
  4. 道締(どうてい)→ネガティブ思考が浮かばない状態に至る方法、正しい言葉遣いや規則正しい生活を、実践すること

     

そこに、先程述べた根本煩悩の10種類が各々割り当てられます。

 

※肉体の存在がない色界と無色界には、有身見・辺執見は考えず

※戒禁取見は、苦締・道締にのみに含まれます。

 

支末煩悩(しまつぼんのう)

根本煩悩にまとわり付く10の心の働きが十纏(じゅってん)です。

  1. 無慚(むざん)→自分に対して恥らいが無い
  2. 無愧(むき)→他人に対して恥じ入る事が無い
  3. 嫉(しつ)→人を羨ましがる妬みや嫉妬
  4. 慳(けん)→勿体ない物惜しみの心
  5. 悔(け)→後悔する心
  6. 眠(めん)→思うように身体が動かない様
  7. 掉挙(じょうこ)→心が騒がしく興奮がやまない様
  8.  惘沈(こんじん)→滅入ってふさぎ込む状態
  9. 忿(ふん)→抑えられないような激しい怒り 
  10. 覆(ふく)→犯した罪を覆い隠そうとする心

 

まとめ

いざ調べると、ややこしいですが、根本煩悩のメイン10種類(貪、他)が一番大事なポイントです。

漫画キングダムの冒頭でも貪について語り出しで始まってました。

この煩悩を滅した状態が涅槃と言い、悟りが開けるとかないとか。

そんな聖人状態な人は稀だと思いますが、日頃から心穏やかに過ごしましょうねって説いたのがお釈迦様なんですね。

聖人君子ばかりでは世の中成り立たないでしょうけど、多少意識する事により世の中ギスギスはしなくなるのかな。

 

それでは、除夜の鐘を聞きながら少しでも煩悩が昇華され良い年を迎えられたらと思います。(その考えが煩悩?)

 

皆様良いお年を。